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15のあなたへ~Dear mineシリーズ後編~ #ハドアバ

15のあなたへ~Dear mineシリーズ後編~ #ハドアバ
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武人ハドラー×大勇者アバン

大戦後のアバンが勇者時代の自分へ宛てた手紙。
ひょんなことから勇者時代の自分からの手紙の内容を知ることになり、大戦後のアバンが過去の自分へ想いを綴ります。
Dear mineシリーズ後編です。

前編をまだお読みでない方はこちらから→『未来の私へ~Dear mineシリーズ前編~

※アンジェラ・アキさんの『手紙~拝啓 十五の君へ~』からイメージしたお話ですので、この曲に思い入れのある方は閲覧ご注意ください。


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『拝啓 ありがとう。あなたに伝えたいことがあるんです』

風が吹いている。
マントがはためき空色の髪が揺れる。
丘の上に立つ私の目の前には、あのときと同じ澄んだ青空が広がっている。



石畳の上を一人の老婆が歩いていた。

どんよりとした分厚い雲に覆われた空の下だったが、老婆の心は晴れやかだった。
老婆は占い師であった。
病弱なせいでなかなか子供のできず悩んでいる娘がここ数年以内に命を授かるという吉兆が出たのだ。
居ても立っても居られず、娘のために何か滋養のあるものをと、湖のほとりにある貧しい国からはるばる街へ出て来たのだった。

知り合いの骨董屋へ赴き、自身で研磨した御守り用の石や魔除けの数珠などを質に出した。
そのお金で干し肉や乳製品、スパイスなど自国では普段あまり手に入らない食材をしこたま買い揃えた。
買い物を終え乗合馬車の待つ場所へ向かう途中、ぽつぽつと降りだした雨が石畳に水玉模様を描く。
「もう降り出したか」
今朝の占いではもう少しもつはずだったのだがな、と急に強まる雨脚に愚痴をこぼすと、老婆は雨に濡れないよう荷物をローブの中に入れ、抱きかかえるように持ち直した。

近道である教会の横の路地を通り過ぎようとしたそのときだった。
街灯が無く薄暗い道の先に淡く光るものが目に留まった。
よく見るとそれは紙飛行機だった。

手に取ってみると僅かだが、魔法力が感じられる。
開いてみるとどうやら手紙のようだ。
雨に濡れてはいたものの紙自体はよれたり破れたりはしていなかったが、耐水性のインクではなかったようで文字は滲んでいて読むことができなかった。
何の変哲もない手紙のようだが、老婆はなぜだか無性に気になった。
差出人か宛先を水晶玉で占ってみようか?
いや、乗合馬車の時間が迫っている。そんな時間はない。

老婆はふと骨董屋の主人からもらったものを思い出した。

「面白いアイテムがあるんだよ。文字を書いた紙を燃やした灰を入れて貝殻を耳に当てると、書いた本人の声で再生されるらしいんだ。質流れ品なんだけど、1回使うと壊れちゃうからあんまり売れなくってさ。お孫さん産まれたら使ってみたらどう?ま、言葉がわかるようになるのは何年も先だろうけどねぇ。ははは」
おまけとして付けておくよと渡された巻貝の殻とマッチ。

なぜ手紙をわざわざ紙飛行機にして飛ばしたのか?
差出人の真意は老婆にはわからなかったが、思念の残るその手紙を燃やした灰を貝殻へと移した。

「急がないと馬車に乗り遅れるわい」
老婆はよっこらせと荷物を抱え直すと、まだ見ぬ孫に思いを馳せ家路に着いた。



アバンは街の教会にいた。
シスターから講演の依頼があったのだ。
講演といっても、異種族間のコミュニケーションについて子供たちにわかりやすく話をするという道徳の授業みたいなものだ。
大戦後、人間と魔族が共存する道をカールやパプニカをはじめ各国で模索し始め、たびたびこういった催しが行われる。
魔族であるハドラーと共に暮らすアバンは人当たりの良さもあってか講師としてはうってつけの人物であり、よく声がかかるのだった。

「何かほかにお手伝いすることはありますか?」
講演を終えたアバンはシスターに声をかけた。
「そうねえ……」
シスターは数秒考えた後、手のひらをぽんと叩いた。
「あ、そうだわ!」

一度教会の表玄関から出て、横の路地に入るとたしかに裏口はあった。
建付けが悪く、もう何年も使われていない裏口の扉を直して欲しいのだという。
「んー、蝶番が錆びてますね。あ、こっちの金物は歪んでます」
ぶつぶつと独り言を言いながら扉を点検していると、扉のすぐそばにあるニッチが目に入った。
何の植物かわからないがすっかり枯れてしまっている小さな鉢植えの横に、貝殻が飾ってあるのが見えた。

魂の貝殻に似ているが、一回りほど小さい。
ジニュアール家の書庫にある図鑑で見たものとデザインも異なるようだ。

以前マァムに聞いたことがある。
魂の貝殻はヒュンケルの父バルトスが絶命の瞬間にメッセージを残したアイテムだ。
それは死にゆく者の魂の声を込めるられるものだったが、これも似たような性質のものなのだろうか。

恐る恐る耳に当ててみる。

――この手紙を読んでいる貴方は、今どこで何をしているのでしょうか。

「!?」

私の声だ。
今よりずっと若いが、確かに私の声。

――ねぇ、私は一体どうしたらいいですか?

思い出した。
これは私の書いた手紙だ。
随分と昔に未来の自分へ宛てた手紙。
紙飛行機にして丘の上から飛ばしたはずだった。
それが一体なぜこの貝殻に?

――お願いです助けてください。

悲痛な叫びが聞こえる。

あの頃の記憶が走馬灯のように蘇ってきた。



幼い頃から己の感情を心の奥に隠すことは得意なほうだと思っていた。
笑顔のポーカーフェイスもお手のものだと。

気象学で得た知識を良かれと思い披露したが結果的に民衆に敬遠された祖父のこともあり、自分の知識や能力を表に出すことは禁忌だと幼いながらに気付いていた。
カール王国から距離を置いたジニュアール家には自分のほかに子供はおらず、いつも一人で過ごしていた。
私にとっての友達は書架の本たちだった。
本はいろんなことを私に教えてくれたが、当然、私に話しかけてくれることはなかった。

フローラ王女を助けたのをきっかけに騎士団に入ってからは、ロカがなにかと気にかけ話しかけてくれた。
城の侍女たちとも笑顔で話し、うまくやれていたはずだった。

見えない壁を壁と捉えられないよう、巧妙に隠しながら。
あまり目立つことのないよう、当たり障りなく暮らしていた。

あの人ハドラーに、会うまでは。

勇者となった私の笑顔の仮面を無理矢理剥がし、心をこじ開けて入ってきたのがハドラーだった。
黒曜石の瞳で射るように見つめられ、求められ、心が躍った。
されている行為自体は決して褒められたものではないが、どんな形であれ自分を熱望されたのが純粋に嬉しかった。
まるで自分の存在を認められたような気がして。

だが、魔王を好きになってしまった私が「勇者である前に一人の人間なんです」などと、
そんなことを言えるはずもなく。

ロカやレイラはともかく、マトリフはきっと薄々気づいていたんじゃないかと思う。
「なぁ、アバン」と呼びかけられて、「いや、なんでもない」と続くことが度々あった。
私が何も言わなかったから、何も訊かないでいてくれていたのだ。
それが彼の優しさだと今ならわかる。

当時の私にはそれがわからなくて。
誰にも言えず、悩んでいた。

子供だったのだ。自分で思うよりずっと。

15の私が泣いている。小さな身体を震わせて。
世界の安寧と、自分の想いを天秤にかけて。

どうすればいいかなんて、本当は分かっていた。
――魔王を討つ。
ただそれだけ。
そこに、私の私情を挟む余地などない。

今の私なら、あのときの自分になんと言ってあげられるのだろうか。

間違っていてもいい。
あの人を好きなままでもいい。
きっとそう言って欲しかった。
ただ、気持ちを聞いて欲しかっただけ。

誰にも許してもらえないと思った。
それと同時に、あの人の熱を胎内に感じる刹那、
誰にも許されなくていいとも思った。

このまま時間ときが止まればいい。

あの人に抱かれる度にそんなことを考える自分自身が許せなかった。
どれほど自分を責めたかわからない。

たくさん悩んで、いっぱい泣いて、ひたすら前に進み、
そして今の自分がある。

私は、15の私を抱きしめる。
よくがんばりましたね。

――私があなたを赦します。



「先生、どうかしましたか?」
声をかけられはっと気付くと、なかなか戻ってこないのを心配したのか、様子を見に来たシスターが駆け寄ってきた。
「どこかお怪我でも?」
そこではじめて自分が泣いていたことに気づく。
耳に当てていた貝殻は細かく砕けて砂となり、指の間からさらさらと零れ落ちていった。
「大丈夫です。埃が目に入っちゃって」
パッパッと手についた砂を払い、眼鏡を外しハンカチで涙を拭う。

「扉、直りそうですか?」
「はい。蝶番や金物を取り換えて油を点せば直りますよ」
「よかったわ。男手がなくってね、なかなか修理できなかったから助かります。終わったら休憩室にいらして。お茶を用意しておきますわ」
「ありがとうございます」

アバンはパタパタと足音を立て表玄関へ向かうシスターの後ろ姿をしばし見つめていた。



ハドラーが過去にしてきたことは許されることではないが、彼はもう我々にとって脅威ではない、とダイ捜索の手段の一つとして皆を説得し、アバンはハドラーを禁呪法で復活させた。
紆余曲折を経て武人となったハドラーを加え、総当たりで地上・魔界を捜索し、無事にダイを救出することができたのだった。

対外的には監視の名目で元魔王と元勇者は街外れの小さな小屋で同居生活をすることになった。
アバンとハドラーにお互い好意があることは周知の事実であったが、当の本人たちはなかなか距離感を掴めないまま今日に至っている。

夕食の片づけを終えたアバンはエプロンの背中にある蝶結びを外しながら、寝室で読書をしていたハドラーの元へ向かう。

「今日ね、不思議な出来事があったんです」
「何だ」

ハドラーが腰かけているのは、レオナ姫から贈られた、小さな寝室に不釣り合いなほど大きい特注サイズのベッドだ。
煌びやかな装飾が施されたベッドは分不相応だと辞退したのだが、お金に困ったら売っちゃえばいいのよ!パプニカの装飾品は高く買い取ってもらえますから!それに普通のベッドじゃサイズが合わないでしょう、と半ば強引にプレゼントされたものだった。
確かに大柄で重量のあるハドラーが横になり寝がえりをうっても軋まない頑丈な代物で、とても有難く使わせてもらっている。

「昔の私から手紙をもらいました」
「どういう意味だ?」

アバンはエプロンを畳んでベッドサイドの椅子の背にかけハドラーの隣に座ると、昼間に教会で見つけた不思議な貝殻について話をした。

「あのときのあなたって、本当にひどかったですよねぇ」
アバンはそう呟くと、片手を頬に当てふうっとこれみよがしな溜息をついた。
「む……昔のことは覚えておらん」
「えーっ!覚えてないって……」

あんなことしておいて !?近くにあった枕でバフバフと叩き捲くし立てると、ハドラーは両腕で枕攻撃をガードしながら少しバツの悪そうな顔をした。

「人聞きの悪いことを言うな」
「だってそうでしょう?私、はじめてだったんですよ。口づけするのも、交わるのも、誰かを好きになったのも。何もかも……あなたがはじめてだったんです」

まだ色を知らない無垢な少年に快楽を植え付けたのは、紛れもなくハドラーで。
俯くアバンの頬に伏せたまつ毛の長い影が落ち、サイドテーブルのランプの灯でゆらゆらと揺れた。

「あ、そういえば心中しようとしたのもはじめてでしたね」

ぱっと顔を上げ、先ほどとは打って変わった様子で凍れる時間の秘法でしょ、メガンテでしょ、と指折り数える仕草をしているアバンをハドラーは苦虫を嚙み潰したような顔で見ている。

「あなたと共に生きたかったし、それができないのなら共に死にたい。そう思ってたんですよね。ふふっ、真面目ですよね私って」
うーんと両腕を上に挙げ、伸びをしながらアバンは笑う。

「あなたのはじめてももらわないと割りに合わないですよねぇ」
「勇者のくせに損得勘定で話をするのはいかがなものか」
「元、勇者です」
元魔王に説教なんかされたくありませんよ、と元勇者は頬を膨らませた。

「オレは人間によって禁呪法で蘇ったのははじめてだが」
「そんな奇特な人、私以外にいてたまりますか」
「自分が奇特だという自覚はあるんだな」
「どういう意味ですか、それ」
さも心外だと言わんばかりにアバンはハドラーを横目で睨み付けた。

「世界オレのものを半分くれてやるから配下になれと言っているのに、そこまでして手に入れたいと思っているのにだ、おまえは全くなびかなくて。何がなんでも自分のモノにしたかった。あの時は力づくで屈服させることが全てだったんだ。オレも若かったなぁ」

「何が若かったなー、ですか!もうっ」
やっぱり覚えてるんじゃないですかぁ、と再びバフバフと叩き始めた私から枕を奪い取ると、私の頭の後ろに回し、そのままぽすっとベッドに押し倒した。
「じゃあ今はオレの下になる気はないか勇者サマ?」
ニッと口の端を上げ、尖った牙を私に見せた。
そのちょっと意地の悪そうな顔が、昔から好きなんですよね、私。

さらさらと落ちるハドラーの髪がアバンの頬をくすぐる。
「私、もう勇者じゃありません」
そんな口説き文句じゃイヤですよ? と拗ねたように上目遣いで銀糸のカーテンをくいっと引っ張り見つめると、ハドラーもこちらを見た。
一旦私から目を逸らすと黒目を左右に動かし、えーと、とか、その、とか言いながら何やら一生懸命に言葉を探していたが、少し困った顔をした後、再び私と目を合わせた。

「お前が欲しい。オレを受け入れてくれ」

これじゃだめか? と言うかのように訴えている伏せた耳がなんだかかわいくて、思わず笑みがこぼれる。

「ふふっ……上出来です」
元魔王にしては、と続く言葉は最後まで言えず、重ねた唇の隙間からシーツの波間へ消えた。



ハドラーは思ったより遥かに優しく私の身体を暴き、私の身体は自分でも驚くほどあっさりハドラーを迎え入れた。
私はハドラーの腕の中で二つの心音を聞きながら、心地よい疲労感に包まれている。

彼を変えたのが私の教え子たちだということが、何より誇らしくて。

彼を変えたのは私ではないという事実が、何より悔しい。

私の青春はすべてあの時代に注ぎ込んだといっても過言ではない。
狂おしいほどの情熱をぶつけあった魔王と勇者だった頃の二人は、分かり合えないまま延々と続く平行線だと思っていたが、ほんの少し角度がつくだけでいつかは交わることができるものだったのだ。

人は変われる。
それは魔族であっても同じこと。

私にはハドラーを変えることはできなかった。
もしもあのとき交差することができたのなら、今とは違う未来があったのだろうか。
いや、考えるのはよそう。過去には戻れない。
あのときがあったからこそ、今こうして一緒にいられるのだから。

「アバン……痛むか?」
頭上からハドラーの少し心配そうな声がする。
「平気です」
あら優しいですねぇとアバンは額をぐりぐりとハドラーの胸に擦り付ける。
やめんか、と言いつつ全然嫌そうではない態度に思わず顔が綻ぶ。
顔を上げるといつになく真剣な面持ちのハドラーと目が合った。

「オレはもうお前を傷つけたくないんだ」
「一緒に暮らし始めてからずっと、爪短くしてくれてるの、気づいてましたよ」
「違う、そうじゃない、いや違わんな、それもそうなんだが、その、物理的な意味ではなくてな」
いかつい風貌の男が慌てふためく姿がなんともかわいい。
「わかってますよぉ」
アバンはふふふと笑いながらハドラーの太い首に手を回して顔を引き寄せると、ちょんと鼻先に口づけた。
「ありがとうハドラー」

ちょっぴり苦い感情を抱きつつも、アバンはハドラーの逞しい腕の中でとびきり甘い朝を迎えたのだった。



そよ風に揺れて草木が薫る。

私はハドラーと共にあのときの丘の上に立っている。
15の自分に宛てた手紙を携えて。

二人の目の前には見渡す限りの青空が広がり、遠くの空では渡り鳥がV字に列をなして飛んでいる。
上空の風が強く吹いているのだろう、雲の流れが早い。

「以前もね、こうして手紙を飛ばしたんですよ」
そう言って紙飛行機を飛ばそうと手を振り上げたその瞬間、突如吹き荒れた旋風に驚き目を瞑った。
その瞬間、ハドラーが身を屈めて自身のマントの中に私を引き入れていた。
「大丈夫か?アバン」
「ええ。ありがとうございます。ハドラー」
アバンはしゃがんだままマントから顔だけを出すと、ズレた眼鏡をかけ直し辺りを見回す。
旋風に乗ってどこかへ飛んで行ってしまったのか、紙飛行機はすでに見当たらなかった。

アバンは膝を抱えるように座り、どかっと胡坐をかいて隣に座るハドラーの横顔を眺めていた。
陽の光を受けた銀髪が風になびいてきらきらと光る。

「きれいですね」
思わず口をついて出た。

「何がだ?」
「あなたが」
「オレが?意味が分からん。お前のほうがよっぽど……」
「よっぽど?」
「……」
「照れてないでちゃんと言ってくださいよぉ」
ねぇねぇとハドラーにしなだれかかるように体重をかけた。
「うるさい!用が済んだならもう行くぞ」
「えっ、ちょっと待ってくださいっ」
照れ隠しからか急に立とうとするハドラーにもたれかかっていたアバンは体勢を崩しそうになり、慌ててハドラーの腕に掴まると、ハドラーはそのままアバンの腰に手を回し抱き寄せながら立ち上がった。

「帰りましょうか」
「ああ」
アバンがハドラーを見つめにっこりと微笑むと、ハドラーもまたアバンを見つめて頷き、その肩をぎゅっと抱いた。
アバンは頭の中に二人の暮らす家を思い描くと、ルーラを唱えた。

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今、私は幸せです。
愛する人の隣にいます。
だから泣かないで。
あなたの願いはきっと叶います。
未来の私が言うんだから間違いありませんよ。

さあ、笑って。
笑顔を見せて。
あなたの未来は、きっと、
――銀色に輝いている。

この手紙が、私の声が、
時空ときを超えて、
あなたのもとに届きますように。
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